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フランスで駐車違反



 左の写真を見て、どう思います? これは日本と同じ「駐車禁止」の交通標識ですが、道路上に駐車スペースがしっかり用意されています。 そして、「駐車禁止」標識の下には「1時間30分まで」という標識がもう1枚あります。 ここまで考えると、「1時間30分までなら停めていいのかな?」と、思うのは別におかしくないことだと思います(みなさんに同意を求めてます…)。 というか、思っちゃったのです、私は。

 フランスの街なかでの交通事情は日本と全く同じで、いたるところに路上駐車スペースが用意されてます。 もちろん有料で、日本と同じくクルマを停めてから、チケットを買うシステムですが、フランスではチケットを買わずに停めっぱなし、というのが常識になってます(笑)。 たとえチケットを買ったとしても、日本ほど高くはありませんし、路注の枠に収まっていれば、日本ほどうるさくはありません。 フランスの警察は日本ほど収入を当てにしてはいないのか、本腰を入れて取り締まってはいないようです。 この辺のやる気の無さ、エラいぞ、フランス。
 この路注スペース、通常は白線で仕切られているのですが、左の写真をよく見ると白線ではなく「青」の線で仕切られてます。 「南フランスは、路注の線もトロピカル。」などと、あまり疑うことなく、アホな事を考えてしまったのは、はい私です。 この日も地中海沿岸のとある町で、30分もかからない用事だったので、いつものようにチケットを買わずにクルマを停めてました。 で、戻ってきてみると、フロントガラスのワイパーに何か挟まってます。 何かの広告だと思い捨てようと思ったら、なんと「駐車違反」のチケット。 あらら、やってしまった。 それでも捨てちゃおーかな、と思ったんですけど、まぁしょうがない、なるべくしてなったんだと自分を納得させたのはいいのですが、支払い方法がわからない。 で、周囲を見渡すと、なんとおまわりさんがまだそこにいるじゃないですか。 1時間30分以内だったんだから大目に見てくれないかな、と思いつつおまわりさんに事情を訊ねてみました。 「あのー、ちょっとの時間しか停めてなかったんですけど…。」と、私。 「あ、それね…」
 おまわりさんに説明してもらいました。 もう一度左の写真を見てください、「駐車禁止標識」の右下隅に青い四角のマークがあります。 実はコレ、「要時間表示」という意味で、車内に駐車開始した時刻を表示する専用の青いプレートを外から見える所に置いておく必要があったのです。 それで、1時間30分以内駐車可となります。 どうやらこのシステム、居住者と大量に訪れる旅行者を差別するための物なのでしょうか。 確かにこのような方法でも取らないと、夏のヴァカンスシーズン、この町を含む周辺地域は無法地帯となってしまうでしょう。 でも、でもですよ、このシステム、というか交通標識、はっきり言ってわかり辛いです。 

 駐車禁止違反をするとどうなるかと言うと、日本のように鍵がないと取れない物を付けられるわけでもなく、2枚綴りの紙切れ1枚です。 それが左下の写真で、日付やら、クルマのナンバーやら、罰金金額やらが記されています。 当事者は警察へ出向くのではなく、タバ(たばこ屋)でシェック(印紙:右上のピンク色の部分、今回は11ユーロ)を買い、切手(右上の赤色の部分、0,5ユーロくらい)を1枚目に貼り付け、このままポストへ投函するという手順になります。 1枚目は警察へ行き、2枚目は領収書として手元に残るというわけです。

 知らなかったし、明確な標識も無かったので納得いきませんが、駐車違反は駐車違反。 以後気を付けるしかありませんね。
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